カテゴリー「文具」の記事

2012年2月21日 (火)

【基】:月光荘画材店 右手クリップ

サイズ:L70×W30(mm)
素材:鉄
カラー:ブロンズ

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これは、月光荘画材店の右手をモチーフにしたクリップだ。

月光荘画材店は、大正六年(1917)創業の老舗画材店。
銀座にお店がある。
かなり新橋駅に近い銀座8丁目のビルの奥にひっそりとあるお店だ。

こだわりのある独特の製品を独自企画で作っている。
小さなお店だが、自家製品だけを扱っているところが凄い。

手のモチーフが好きなので、こんなペンダント→ハンド ペンダント ホワイトを愛用しているが、このクリップもお気に入りのデザインだ。


↓このクリップ、意外に大きい。
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↓素材は鉄らしいのだが、真鍮のような、ブロンズのような、アンティーク仕上げが施してある。
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↓親指が少し持ち上がっていて、ここに紙をはさみ込むようになっている。
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↓造りはかなりしっかりしていて、安心して長く使える。
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↓月光荘の刻印がある。
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↓実際に使うとこんな感じ。
私は楽譜のコピーをはさんだりする。
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このクリップは、使ってみると、良く考えて作られていることがわかる。
雑誌など普通のクリップでは留めにくい厚手の紙にも使える。

もちろんデザイン性もすばらしい。
まるで小さな手が紙をはさんでいるようで、なんだか愛らしさを感じる。

冷たい金属で出来ているが、月光荘の温かみのようなものが伝わってくる。
これなら、欧州の文具にも対抗できるのではないだろうか。


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2012年2月 4日 (土)

【比】:ブロッター 3サイズ

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【比較】**********************
(写真左奥から)
エルバン ブロッター
小型 ブロッター
超小型 ブロッター
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万年筆でものを書く人にとって、ブロッターは必須アイテムだ。

使い方によってブロッターもサイズが異なる。

①は、仕事の書類に何かを書いたときに使っている。
主にA4用紙がターゲットだ。

これに対して、②と③は主に手帳用だ。

②は、以下のような比較的大きめな手帳に使っている。
Louis Vuitton アジェンダ GM
Louis Vuitton アジェンダ ビューロー


③は、超小型ブロッターなので、小さめな手帳に使っている。
Louis Vuitton アジェンダ MM
Louis Vuitton アジェンダPM
モレスキン


特に手帳に万年筆で何かを書くときは、ブロッターが手放せない。
なぜなら、ブロッターが無いと、書いた後インクが乾く前に手帳を閉じられないからだ。

特に小さな手帳には、大量の文章を書くことは無い。
手帳を開いたら、ちょっとしたアイディアメモや、なんらかの記録を数行書く。
そして直ぐに閉じてしまう。

乾いていないインクは、ブロッターでサッと吸い取ってから手帳を閉じる。
今では、そんな習慣がついてしまった。


何年か前に、そんな動作を当たり前にようにしていたら、それを見ていた人がブロッターを指して、「それはいったい何か?」と聞いてきたことがある。

好きな人以外、万年筆を使わなくなった現代では、ブロッターというものを知らない人の方が多い。

さらに最近では、筆記用具を使わない人も増えているようだ。
全てPCか携帯電話で済んでしまうらしい。

私は、アナログもデジタルも両方フル活用する。
どちらかに大きく偏ると、バランスが崩れる気がしてならない。


アナログに加えて、デジタルという手段が増えたことによって、アウトプットも増えた。
喜ばしいことだ。
だからどちらも便利に使いこなせばいい。

このかわいいブロッターたちは、アナログの代表選手だ。


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2012年1月22日 (日)

【基】:ミドリ エンボッサー

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これはエンボッサー(Embosser)という文具だ。

エンボスは、インクを使用しない浮き出しスタンプのこと。
要するに、紙に凹凸をつけるスタンプだ。

欧米では、エンボスを公印として使用したり、個人蔵書印、会社印等の改ざん防止用に利用している。

このミドリ・エンボッサーは、手軽にエンボスが楽しめる。

↓下の溝に紙をはさむ。
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↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
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構成は、エンボッサー本体+専用カートリッジだ。
いずれも安価で入手できる。

カートリッジを交換することで、違ったエンボスを押印できる。
カートリッジは、各種アルファベットとちょっとしたマークなどがラインナップされている。

私は、自分のイニシャルである”K”と太陽マークを利用している。


カートリッジの交換は簡単だ。

↓底の部分にレバーがある。
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↓レバーを引くとカートリッジが飛び出してくる。
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↓カートリッジを引っ張り出したところ。
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↓別のカートリッジを用意。
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↓挿入して完了。
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紙のどの部分にエンボスを押印するかによって、スタンプの向きを変える必要がある。

このエンボッサーは、カートリッジでスタンプの向きを変えることができる。
マークを90度ずつ回転させて、好きな方向を選べるのだ。

↓ダイヤルを回すことで、スタンプを回転させる。
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↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
マークの方向で、押印される。
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実際に押印してみると。

↓太陽マーク
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↓”K”イニシャル
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あまり日本では見かけないエンボッサーだが、使ってみると意外にお洒落だ。

私は会社でも利用している。
自分が作った資料のトップシートには、自分のイニシャルを押印している。

気づかれないことが多い。

たまには、そんな”さりげなさ”もまたいいものだ。


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2011年12月29日 (木)

【基】:フランチェスコ・ルビナート francesco rubinato シーリングスタンプ 青い炎

ハンドル:ヴェネツィアングラス 青い炎
スタンプ:ペガサス

Giovanniにて購入

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これは、イタリアの文具メーカーであるルビナート社のシーリングスタンプだ。

私が持っているシーリングスタンプの中でも最も美しいスタンプの一つ。


ハンドル部分は、ヴェネツィアングラスでできていて、まるで燃え立つ炎のようだ。
私がかってに、”青い炎”と名づけた。
もちろん職人によるハンドメイド。

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燃え立つ炎が、ガラスで再現できるとは、さすがヴェネツィアの職人だ。
こんな美しいスタンプは、スタンプというよりオブジェに近い。

ルビナートのスタンプは、ハンドルと別々に販売されている。
そのため、好きなスタンプを選んで、好きなハンドルと組み合わせて購入できる。

↓このハンドルには、ペガサスを合わせてみた。

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実はまだ、このスタンプ押してみたことが無い。

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以前からシーリングスタンプは好きだった。

意味も無く、いろいろなところに押してみたくなる。


+++

封蝋(シーリングワックス)を用いて、封筒や文書に封印する習慣は欧州のものだ。

勝手に開封されないための抑止として、ワックスで封をし、スタンプで紋章などを押した。
また公式文書,証明書類などの重要書類が、本物である事の証明として書類に添付された。

東洋のハンコの習慣に相当すると言ってもよいかもしれない。

シーリングワックスが朱肉なら、シーリングスタンプはまさにハンコだ。

ハンコと違うのは、朱肉にあたるワックスが立体的に形成できるため、紐やリボンなどと組み合わせて封印を作ることもできる。
例えば、ブランデーの口を封印するようなこともできる。

手紙にいつも同じシーリングスタンプを押せば、その本人が差し出したものであることの証明になる。
欧州ではスタンプの模様は、それを押した人物のシンボル(紋章,家紋)が用いられた。

+++

シーリングスタンプを押す習慣のない日本人から見ても、この欧州の習慣はなんとも優雅で貴族的に見える。
蝋燭の炎で、ゆっくりとワックスを溶かし、紙の上にたらして、スタンプを押す。

日々のせせこましい生活動作の中には無い何かがそこには感じられる。

ちょうど茶道や華道のような、優美な動作と精神性の収斂のようなものが感じられる。


便利なデジタル化された環境下では、封蝋で封印したいと思うような手紙を書くことはほとんど無くなった。
しかし、欧州のこうした優雅な習慣と、それを行う道具にはとても魅かれるものがある。


年に何度かGiovanniを訪れては、欧州の優美な文具たちと対面し、気に入ったものを購入してくるのが、いつしか楽しみとなった。

来年もまたスタンプを見つけに行こうと思う。


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2011年12月15日 (木)

【基】:エルバン(J. Herbin) ガラスペン

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これはエルバンのガラスペンだ。


ガラスペンは、”つけペン”の一種だ。
つけペンは、ペン先をインクボトルに浸し、自分でインクをつけながら書く筆記具だ。
万年筆などインクが内蔵されていて、自動でペン先に補充されるものとは区別される。

つけペンは、古くはいわゆる”羽根ペン”のことだ。
大型の鳥の羽根から作られるペンで、5世紀から19世紀中頃まで長い間利用されていた。

一方ガラスペンの歴史は意外に新しい。
発明は1902年だ。

もう一つ意外なことは、発明者が日本人だということだ。
それは、風鈴職人の佐々木定次郎だとされている。

当時ペン先が金属のつけペンもあったが、書ける量が少ないことで決して便利なものではなかった。
ガラスペンは、金属ペンよりも長時間書くことができる。
一度インクをつけると、葉書一枚程度は書ける。

また金属ペンと違い、どの方向にもペン先を滑らすことができ、書き心地も良い。

こうしたことから、ガラスペンは海外でも支持を受け、イタリア・ドイツ・フランスなど世界中に広まった。

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心臓部となるペン先は、溝が切られたガラスがネジって仕上げられている。
この溝に毛細管現象でインクが吸い上げられる。

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実際に書いてみると、メーカーや価格によってか着心地が全然違う。

このエルバンのガラスペンは、価格がそれほど高くないこともあり、書き心地はごくごく普通だ。

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ガラスペンは、決して現代のビジネスシーンで使えるペンではない。
繊細なペン先を気にしながらインクボトルに浸し、ゆっくりと書き、また浸す。
とてもそんな悠長なことはしていられない。

ビジネスシーンで最も早く自分の意思を文字に表現する手段は、パソコンのフルキーボードに向かって、両手でタッチタイピングで入力することだ。

口でしゃべるより早くタイプできる人もいる。

一方、ガラスペンで文字をしたためるという行為は、全くの対極にある。
この時代錯誤のペンは、逆に考えるなら、時代をさかのぼって文字を書く道具だ。

一旦、現代の忙しい時間を止め、つけペンしかなかった時代へと戻ってみる。
そして自分の意思を噛みしめるようにゆっくりと文字に表してみる。

そんなことをしたくなったときに使う道具だ。


お気に入りのインクと、時代を遡るタイムマシンのようなガラスペンの二つがあれば、休日は別の時代へとタイムスリップすることが出来る。


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2011年10月17日 (月)

【基】:超小型 ブロッター

36×21×24mm

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これは、本当に小さいブロッターだ。
消しゴムくらいの大きさなので、携帯用ブロッターと言えなくもない。

↓手のひらに乗せるとこんなに小さい。
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↓インクを吸い取るための紙(ピンク色)は、他のブロッターと共通のものを小さく切って使う。
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ペンケースの中に入れて持ち運びが出来る。

ブロッターは万年筆を使う人には必需品だが、どうしても大きいので卓上が定位置だ。
しかし、手帳を外に持ち出したときなど、万年筆で書いた後すぐに手帳を閉じることができない。

このブロッターがあれば、手帳を閉じる前に乾いていないインクを吸い取ることが出来る。

ブロッターは小さいと吸い取り面積が狭くなる。
しかし、逆にこの小ささが幸いして、小型の手帳でもうまく吸い取りができるのだ。

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こんなに小さくても、ハンドルは真鍮、本体は木製だ。

デザインはいたってシンプル。
何の装飾もない。

でもどこか愛嬌がある。
小ささが可愛らしさを生むのだ。

お気に入りの万年筆と手帳、そしてこの超小型ブロッターはセットアイテムだ。
いつも一緒に外に連れ出すトリオだ。


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2011年10月14日 (金)

【基】:HERMES ポストイットケース グリーン

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これはエルメスのポストイットケースだ。

エルメスの革小物には、こんなものまである。
これはガムケースとともに10年選手だが、今でもこの二つの製品は販売されているようだ。

つまり需要があるということだろう。

ちょっとしたプレゼントなどにも洒落ている。
ポストイットを使わないという人もあまりいないだろうから、貰ったら嬉しいだろう。


色や革素材は、本当にたくさんのバリエーションがある。
どんな色とどんな革が組み合わされた製品が、いつ入荷するかはエルメスの店員には一切分からない。
聞くだけ無駄だ。
エルメスは生産計画そのものが謎なので、問い合わせても答えは返ってこない。

エルメスの製品は、気に入ったモノに出会ったときに、直ぐに買わないと二度と手に入らない可能性がある。
まあ、エルメスとの付き合いは、そんなブランドだと思って大らかに構えて買い物をするしかない。

ヴィトンのように、”お客様のために”的な発想はあまり感じられないブランドだ。
”こんなに素晴らしいモノを作ったのだから使ったらどうだ”的な発想がどこかに見え隠れする。
”どんなものを、いつ、どれだけ作るかは作る側が決める”ということだろう。

ヴィトンとエルメス、どちらも貴族相手の客商売から大衆へとシフトしてきたブランドだが、スタンスはまったっく違う。

どちらが良いかは最終的には顧客が決めるものだろう。
ブランド市場としてはどちらも生き残った方が、多様性があって自由主義的でよい。

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このポストイットケースも、そんなエルメスが作った小さな傑作だ。
一般の文具を作る革小物メーカーにはとても真似できないだろう。

小さな革でも、エルメスのそれははっきり違いがわかる。
エルメスの革で包まれたポストイットは、100円ではなく1000円に見えるだろう。


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2011年10月 5日 (水)

【基】:シーリングスタンプ イニシャルK

素材:真鍮
スタンプ:”K”

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シーリングワックスは、日本ではほとんど使われない。
そのため気に入ったスタンプやワックスを探そうにも、なかなか見つからない。

一方で欧州を旅すると、必ずアンティークな佇まいの文房具店があり、シーリングスタンプやワックスを売っている。
見ているだけでも楽しくなり、つい長居してしまう。

小さな文房具は、たくさん買い込んでもかさばらないので、ついつい欲張ってしまう。


シーリングスタンプのスタンプガラは様々だ。
星あり月あり太陽ありだ。

気に入ったモノを見つけたときは、宝を探し当てた気分になる。

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↓これは自分のイニシャルのスタンプだ。
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同じ”K”でも、色々な字体があって楽しい。
ハンドル部分のデザインもシンプルなものから、装飾に凝っているものまで、千差万別だ。

何故か分からないが、文房具が好きな人に悪人はいないような気がする。

文房具は知的な道具だ。
また極めて小さな世界だ。

そんな小物たちを愛する人は、愛情こまやかな人なのかもしれない。


私はよく初対面の人が使っている文房具を観察する。
服やバッグには気をつけている人でも、文房具にまで気が回っていないことが多い。

ごくたまにだが、服装から持ち物、文房具までバランスが取れている人と合うことがある。
こんな人は、往々にして仕事のバランス感覚も抜群だ。

ただし、まだシーリングワックスを使う人と出会ったことはない。


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2011年9月11日 (日)

【基】:エルバン(J. Herbin) トラディショナルインク ビルマの琥珀

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エルバンのボトルインクには、他にはない独特の色がある。

これは、私のお気に入りの色の一つ、「ビルマの琥珀」だ。
琥珀色という、繊細な色をインクで表現しようというのだから、エルバンのインクに対する意欲を感じる。

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琥珀はもともと、古代の木の樹脂(ヤニ)が化石化したものだ。
その意味で琥珀色とは樹木由来の色だ。
近い色として、ウィスキーの色を思い浮かべたが、あの色も実は樽から染み出した色だ。

ウイスキーの樽に使われる木は、樹齢100年を超えるオークの巨木などの高級木材。
そもそもウィスキーは出来た段階では無色透明だ。
それを樽に詰めて熟成させる過程で、樽材から溶け出したタンニンやカテコールなどのポリフェノール類がウイスキーを琥珀色に染めていく。
あのウィスキーの美しい琥珀色は、木材から染み出したものだ。

しかし樽は無限にタンニンなどを染み出させることはできない。
つまり樽は一定年数使うとウィスキーを成熟させることができなくなる。
だいたい50~70年が限度だ。

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脱線したが、琥珀色はとにかく美しい。

↓ガラスのつけペンで書いてみると、こんな感じ。
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確かに琥珀色が再現されている。
インクは、書いたときにその色が再現されるように調整されている。


お気に入りの色のインクを使ってしたためる文字には思いがこもる。
人生の設計図を再検討するには、こんなインクが似合うかもしれない。

琥珀色の後半人生というのもいいだろう。
成熟した美しさが滲み出してくるように、じっくりと生きてみたいものだ。


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2011年8月28日 (日)

【基】:小型 ブロッター

サイズ:52×32×40mm

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これは小型のブロッターだ。
小型のブロッターは場所を取らないので、一つ持っていると便利だ。

ちょっとだけメモしたものでも、さっとインクを吸い取ることができる。

大きさは、手のひらに乗るくらい小さい。

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当然、吸い取りができる面積は小さくなる。
逆にその小ささが、手帳やメモ帳など、面積が小さいものに書いたインクを吸い取るには便利なのだ。


このブロッター、確かGiovanniで購入したと思う。
イタリア製かもしれない。

金属部分の装飾が美しい。
木目も美しい。
小型の万年筆との相性も良い。


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