カテゴリー「オブジェ」の記事

2012年5月26日 (土)

【基】:岡本太郎 太陽の塔 現在の顔

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これは、岡本太郎作の”太陽の塔”の中央に鎮座する「現在の顔」のレプリカだ。

陶器でできている。
これ以外にも、「未来の顔」や「過去の顔」のレプリカなども存在する。

70年代当時、かなりの数が出回ったものなので、特に珍しいモノではない。
今でもオークションなどで、手軽に入手できる。

しかし、私はこの”顔”がどうしても好きで、岡本太郎 太陽の塔 顔 ペーパーウェイトとともに、大切にしている。

↓陶器製の壊れやすいモノだが、もう40年以上経っている。
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↓この陶器、決して質の良いものではない。
市販のお土産レベルだ。
ちょっと衝撃を与えると、おそらく簡単に割れてしまうだろう。
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この”顔”、娘は「気味が悪い」とか「怖い」とか言って、悪評ふんぷんだ。

だが私は、この顔があるとどこか安心するし、やる気が出る。
そのため、いつも自室の壁に掛かっている。

地震が多い昨今、落ちて割れたら大変だと思いながら、どうしても仕舞い込む気になれない。

これも芸術作品の本当の楽しみ方の一つなのかもしれない。

レプリカであっても、人びとの心に何かしら響くものを持っている。
それを日常の中に取り込むことで、抽象的ではなく、具体的、現実的効果が現れる。


三国志の英雄軍師である諸葛孔明は、「死せる孔明生ける中達を走らす」と謳われた。
しかし英雄のみならず、芸術家はみな、死してなお生ける人びとに影響を及ぼし続けるものだ。

岡本太郎という芸術家のパワーは、その作品とともに、何年経っても失われることは無いだろう。


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2012年5月 7日 (月)

【基】:ガラスの三日月

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これはガラスでできた三日月の置物だ。

小妹からもらったモノなので、詳細は不明だ。
どこかのお土産かもしれない。

以前、私がこのパズル↓を作っているのを見て、小妹が引っ張り出してきてくれたものだ。
ビバリー クリスタルパズル クレセント ムーン

この三日月の色は、写真では黄色っぽく見えるが、黄色というよりは琥珀色だ。
深い良い色をしている。

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月と言えば、つい最近話題になった。
スーパームーンだ。

スーパームーンとは、要するに月がいつもより大きく、明るくみえる現象だ。
原理は簡単。
月がいつもより近くに来るからだ。

月の軌道が真円ではないので起こる現象だ。

↓解説はこれ。


また、5月21日には、日本でも広い範囲で”金環日食”が観測されるらしい。

ここでもまた月が大活躍する。

要するに太陽と地球の間に、月が割り込んでくる。
そのときの月と地球の距離で、”金環日食”になったり、”皆既日食”になったりする。

月というのは、実に不思議な天体だ。

まず、地球という惑星の衛星としては大きすぎる。
月も惑星だったのではないかという説まである。

また、クレーターにも謎がある。
いつ、どのようにできたかが不明だ。
少なくとも人間が観測し始めてから、クレーターは増えていない。

クレーターの大きさと深さの関係もおかしい。
浅すぎるのだ。

どうも月の内部は空洞らしい。
これはアポロが仕掛けた地震計の観測によるものだ。
釣鐘のように、振動がいつまでも響いているらしい。

浅いクレーターしかできないほど硬い表面地殻と空洞の内部。
なんともおかしな天体だ。

太陽と月と地球の位置関係も偶然ではありえないほどおかしい。
地球から見た、太陽と月の見た目の大きさが、同じなのだ。
だから、皆既月食や金環日食が起こる。


広い宇宙に浮かぶ天体は、遠くから眺めていたのでは分からないことが多い。

人間が小さな頭で考えることはたかが知れている。

こんなに近くの月でさえ、真の存在理由は全く不明だ。


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2012年4月27日 (金)

【基】:ハーモニーキングダム Rosie ライオン

HARMONY KINGDOM
ROLY POLYS
Rosie

【サイズ】高さ:約3.8cm 横幅:約3.3cm

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これは、ハーモニーキングダムというイギリスの工芸品だ。

大理石の粉とレジンを混ぜ合わせて作られている。

日本の根付の影響を受けているとも言われ、世界中に収集家も多いと聞く。
しかし、日本ではあまり見かけないものだ。

ハーモニーキングダムは、イギリスの南西部チャルフォード(Chalford)という村で作られている。

↓グーグルマップで見てみると、物凄い田舎だ。

大きな地図で見る

作品は、数名のアーティストによって作られているようだ。
いくつかのシリーズがあが、私はその中でも、この”ROLY POLYS”のシリーズが好きだ。

ローリー・ポーリーとは、いわゆる『チビデブ』を指すイギリスのスラング。
確かにチビデブだ。

他のシリーズの作品は、少しリアル過ぎて気持ちが悪い。
このROLY POLYSが、日本の根付に一番近いのかもしれない。

丸くデフォルメされたデザインの中に、各動物の持つ特徴がうまく表されている。

ユーモアがあるが、笑えない本質をも捉えている気がする。

動物の原形を凝固させたような、不思議な錯覚に陥る。

この”Rosie”は、ライオンなのかネコなのか、よくわからない。
鋭い目と、深く刻まれた毛並みが印象的だ。

夜中に動き出しそうにも見えるため、子供は怖がって近づかない。


↓実物はこんなに小さい。
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↓実は小物入れになっていて、フタが開く。
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↓とはいっても、たいしたものは入らない。
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日本の根付の芸術性の高さは、今では世界中に知られている。

ヴィトンのモノグラムが、日本の家紋にヒントを得たように。
根付が、こんな形で西洋文化の中に取り入れられているとは驚きだ。


このハーモニーキングダムも、原形を彫り抜く技と芸術的センスの高さを感じる。

日本でも、もう少し手に入りやすくなるといいのだが。


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2012年1月24日 (火)

【基】:シデ博物館 (Side Muzesi) ヘルメス像(頭部)

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これは、トルコのシデ博物館所蔵のヘルメス像(頭部)のレプリカだ。


↓ヘルメス像(頭部) Side Muzesi
Museum_side_hermesl

ヘルメスはフランス語で 「エルメス」 と発音する。
そうだあのブランドのエルメスだ。
いつも混同してしまう。

シデ(Side)は、トルコの地中海沿岸にあるリゾート地だ。
私は行ったことはないが、ギリシャ,ローマ時代の遺跡とリゾートが共存する風光明媚な場所らしい。


大きな地図で見る


次のような遺跡群があるようだ。
古代遺跡好きにはたまらない。
私も一度は行ってみたいと思っている。

〔アポロン神殿,アテナ神殿,列柱通り,ローマ浴場跡,劇場跡,アゴラ,ディオニソス神殿,王宮,考古学博物館,水道橋〕

そんな町にあるシデ博物館に、このヘルメス像は所蔵されている。


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ヘルメス(HERMES)は、ギリシア神話に登場するオリュンポス十二神の一柱だ。

旅人、泥棒、商業、羊飼いの守護神であり、神々の伝令役を務めるとされる。
能弁、体育技能、眠り、夢の神とも言われる。

非常に多能多才な神様だ。

翼の生えた靴を履いて、風よりも早く走り、手には使者の役を示す杖(ケリュケイオン)を持っている。
神々の中でも最も頭が鋭く、ずる賢く、すばしっこい神である。

↓ケリュケイオンの杖
Caduceus

ギリシャ神話は、読んでみてもいまいち要領を得ない。
おそらく数多くの史実や神話が口伝される中で、混ざり合い、溶け合ってしまったのだろう。

時間的な前後関係もよくわからない。
エルメスの父はゼウスで、母はマイアとされるが、これも定かではない。

神話と史実を分けることはできないが、ヘルメスの原型となる人物が古代に活躍したらしいことは推測される。

私はギリシャ神話の中でも、このヘルメスという神が特に好きだ。

非常に才能豊かで、軍事的にも強いが、ドロドロしたところが無い。

なぜか、乾いた風のようにカラリとした爽やかさを感じる。
地中海の風の様でもある。

ヘルメスのイメージは、青年として伝えられ、描かれ、刻まれてきた。
きっと、爽やかな青年のように生き、活躍した人物がいたのだろう。

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一方、人類史の中で”ヘルメス”という名が再び登場するのはエジプト。
その名は、”ヘルメス・トリスメギストス”だ。
この名前は「三倍偉大なヘルメス」といった意味になる。

ギリシャのヘルメス,エジプトの守護神トート,ローマ神話のメルクリウス(マーキュリー)、3つの神を合わせたほど偉大だと伝えられている存在だ。

しかし、これが実在の人物かどうかは定かではない。

ただその教えが『ヘルメス文書』として、編纂されて残っている。
紀元前3世紀から紀元後3世紀に至る600年間に、エジプトで製作された。

そしてその最重要書物が『エメラルド・タブレット』だ。
錬金術の奥義書と目され、人類が追い求めてきたが、その所在も真偽も定かではない。

ただギリシャ・ローマ神話から、エジプトの神秘主義思想までを包含した流れがあったことは事実だろう。

ここでもエルメスの名は、最高の知者として崇められてきた。

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このヘルメス像のレプリカは、私が持っている様々な美術品のレプリカの中でも最も気に入っているモノの一つだ。

基となった作品も傑作だが、このレプリカも実によくできている。
レプリカの方が、少し痩せて見える。
その分、知的な青年としてヘルメスを良く再現しているようにも思う。

このレプリカが机の上にあるだけで、空気が変わる気がしてならない。
張り詰めた程よい緊張感と、ギリシャの爽やかな風が、このレプリカの周辺には存在する。

多才なヘルメス神の智慧と勇気を、少しでも分けてもらえるだろうか。


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2012年1月 1日 (日)

【基】:アステカの太陽石 レプリカ

サイズ:直径27cm 厚さ約1.5cm 重さ約1.8kg
素材:石粉をレジンで固めたストーンレジン(人造石)製

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これは、アステカの”太陽の石”のレプリカだ。
”アステカの暦石”とも言われ、マヤ,アステカ文明からの遺物だ。

直径3.6m、約24トンの玄武岩でできた円盤状の石の彫刻は、古代アステカ王朝6代目の皇帝・アシャヤカトルが作らせたとされている。

この石、ただの古い文明の置き土産ではない。
実は今年2012年という年と関連して話題になっているのだ。


最近、「2012年に世界が終わりを迎えるのではないか?」という話をよく聞くようになった。

”マヤの予言”なるものだ。
20世紀末にノストラダムスの予言が外れて以来、次のターゲットを探していたオカルト好きの人たちの間で話題になってきた。

この話、けっこう混乱しているので少し整理してみた。

■マヤ文明とアステカ文明について
マヤ文明とは、紀元前1800年~紀元後1550年頃、中米ユカタン半島で栄えた文明だ。
よく混同されるが南米のアンデス文明(インカ帝国)とは全く別の文明。

マヤとは、それを征服したスペイン人が付けた名称。
マヤという人種は存在せず、複数の人種を総称してマヤ人と呼んだに過ぎない。
マヤ文明とは、ユカタン半島一帯の複数の民族の集合的総称だ。

一方アステカ文明は、後1400年代にメキシコ中央で栄えた文明で、マヤとは独立している別の文明。
ただしマヤ文明の後半に栄え、隣同士で交流が盛んで相互に影響を受けあっている。

つまりアステカの”太陽の石”には、マヤ&アステカの人々の思想が刻まれていると考えられる。


■マヤ文明の時間と暦

マヤの人々は、時間は直線的に流れるのではなく、「時間は輪のようなもの」と考えていたようだ。
つまり一周するとまた同じ事を繰り返すということだ。

そのため、彼らは遺跡や石版に歴史を刻印し続けた。
それが後世の人の参考になると思ったからだ。

具体的には187万2000日(約5125年)で時間は一周すると考えた。
また基点は、紀元前3114年8月13日(11日説もある)だ。
根拠はマヤ暦にあるようだが、私には理解不能だ。

ただマヤが天文学や暦について、現文明同等レベルの文化を持っていたことは確かなようだ。

これらのことから、最終的にマヤ暦の現在の周期が終了するのが、2012年12月23日(11日説もある)になる。


■アステカの”太陽の石”が表すもの

この石には以下のようなことが刻印されているらしい。

マヤ,アステカでは、人類は4度滅んでいると考えられていた。
過去に4つの太陽の時代があったというのだ。

①第一の太陽の時代:巨人が住んでいたが大洪水で滅亡
②第二の太陽の時代:風の神によって滅ぼされ人々は猿に変えられた
③第三の太陽の時代:火によって滅びた
④第四の太陽の時代:人々は血と火の洪水のなか飢餓で死んだ

そして現在は第五の太陽の時代。
その第五の時代の終わりが、今年2012年だというのだ。

↓中央が第五の太陽(現在)で、その周りに4つの太陽が刻まれている。
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↓2012年を迎えるために、昨年末に埃を払うために壁から外した。
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↓小さなレプリカだが意外に重い。
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■結論

マヤ,アステカでは、直接的に「2012年に世界の終わりが来る」と言われていたわけではない。
そんな記述が残っているわけでもない。
カレンダーが一周すると言っているだけだ。

しかし、アステカでは現在の第五の太陽は老齢だと考えていたのは確かなようだ。
そして終末の時は地球が動き人々が死滅すると恐れてもいたようだ。
その証拠に、この太陽の延命のために人の心臓を生贄としてささげる必要があるとして、恐ろしいほどの人間を犠牲にしてきた。

恐怖は生産的なものを何も生み出さないという教訓だ。

昨年はひどい年だった。
今年こそは良い年にしたいと思うのが、新年を迎えた誰もの願いだろう。

結論としては、2012年がどんな年になるか、マヤの予言ではわからない。
そうしたカレンダーが終わりを迎えるなら、何かの変化はあるかもしれない。
しかし、良くも悪くも”カチリ”と音がして変わるような年であってほしくはない。

徐々に時代が変わり、後から振り返ってみると、「2012年くらいが基点だったのだろうか」と思うくらい緩やかな変化であってほしいと願うばかりだ。


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2011年12月24日 (土)

【基】:天使の置物

Made in Spain
left-and-right pair

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これは居眠りをしている子供の天使の置物だ。
左右一対で棚などに置く。

置いた棚の端から天使の手がはみ出しているところがかわいい。
また背中の羽根の部分がリアルな造形で、本当に天使が舞い降りたようだ。

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天使は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教における、神のみ使いとしての霊的な存在だ。
つまり神々と人間の中間的な存在だ。

天使長ミカエルを筆頭とした7大天使が最も有名だが、本来成人した男性のイメージだった。

しかし天使のイメージが通俗化するにつれ、近世以降、無垢な子供の姿や女性的な姿、やさしい男性の姿を取って表現されるようになった。


私は子供の天使といえば、いつもラファエロの絵画の中に登場する天使を思い出す。
たとえば、『システィーナの聖母』に描かれた天使だ。

↓絵の下の部分に二人の天使が描かれている。
Photo

↓なぜかつまらなそうな、ふてくされた感じの天使だ。
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このラファエロの絵は、全体の絵よりこの天使の部分だけが有名になっている。
この部分だけを切り出して額に入れている複製商品もあるくらいだ。


無垢な子供は、見ているだけでも天使を感じさせる。
だから子供の天使が登場したのだろう。

しかし一方で、子供のいたずらっぽい人間的な側面が、逆に子供の天使象にフィードバックされている気がする。
人間的な子供の天使があちこちでいたずらをしているイメージだ。


クリスマスイブの今夜は、こんな天使もきっと忙しいことだろう。
あちこちに舞い降りては、幸福といたずらを振りまいているかもしれない。

このオブジェのように寝てはいられないだろう。


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2011年12月23日 (金)

【記】:ヴェネツィアの仮面 組み合わせ

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ヴェネツィアの仮面は、フルフェイスのものと、ハーフフェイスのものを組み合わせることによって、バリエーションが楽しめる。
↑上の写真は、フルフェイスの仮面2に、仮面3を組み合わせたものだ。

動きのある仮面3とのより組み合わせにより、躍動感が増した印象だ。

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↓仮面1
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↓仮面2
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↓仮面3
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↓これは、仮面2に仮面1を組み合わせたものだ。
赤と白という難しいコントラストを使った仮面1との組み合わせだが、意外にマッチしている。

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これらの仮面は、同じお店で購入したものではない。
しかし製作元がおなじなのか、テイストが極めて似ていて組み合わせても違和感が無い。

こうした仮面の組み合わせによって、立体感が生まれ、豪華さが増す。
ただ単純に壁に飾るだけではなく、組み合わせることで新たなオブジェとなる。


年末にヴェネツィアの仮面の埃を払い落としながら、来年は久しぶりにイタリアに行きたいと考えた。
少し仕事の余裕を作り必要があるだろう。


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2011年12月 5日 (月)

【基】:長谷川和幸 『廃墟』 陶芸作品

彫塑家,彫刻家,金属工芸家の長谷川和幸(1929~2004)による陶芸作品
18.0×18.5×30.0cm

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これは彫刻家の長谷川和幸氏による陶芸作品だ。

正式な作品名は不明だが、私が購入したときは”廃墟”と呼ばれていた。

力強い造形で建物を表現している。
建物は人工物だが、長谷川氏の手にかかると何か生き物のような生命が与えられる。

それでいて中に住む人のエネルギーは感じられない。
まさに廃墟だ。

もし窓から光が漏れていたとしても、中に人が住んでいると思えないほど空虚感がある。

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”廃墟”が意味するものは何か?
それはかつて生活があったが、現在は失われたことを意味する。

そこにはぽっかりと口を開けた黒い穴があるような、深い空白感と喪失感がある。

しかし一方で厳然として建物は存在する。
しかも圧倒的な存在感で息づいている。

この矛盾が小さな立体物の中に大胆に表現されている。

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どの角度から見ても違った建物に見える。

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長谷川氏は2004年に永眠されている。
活動を含め、あまり情報が表に出ていない作家だ。

おおまかには以下の通り。
・1929年(昭和4年)岐阜県土岐市に生まれる。
・1948年(昭和23年)から1960年(昭和35年)まで朝倉彫塑塾に学んだ後、イタリアやスペインへ遊学。
・日展入選14回、日本彫塑会展受賞3回、日本彫塑会会員。
・神奈川県葉山町で創作に励み、2004年(平成16年)永眠。

日本の現代彫刻の先駆者の一人であり、多数の現代彫刻を制作した。
主に日展で活躍した一方、孤高の人であったとも伝えられる。

これまでどれくらい正当に評価されてきたかは不明だ。
しかしこの作品を見るかぎり、かなりの実力を感じる。


この作品そうとう重いのだが、色々なところに飾っては、よく向きを変えて楽しんでいる。
景色ががらりと変わった印象が得られる。

見ていると、複雑な形をした漆黒の窓に吸い込まれそうな感覚に襲われる。
またそそり立つ建物が、無限に高く伸びていこうとしているようにも感じられる。

この不思議な意空間感覚の中に自分を置くのが楽しい。

今となっては、長谷川氏がこの作品にどんな思いを込めたかは不明だ。
だが現存する”廃墟”が語る生と死の狭間の不思議な空間は、いつも私を楽しませてくれる。


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2011年11月12日 (土)

【基】:メデューサ オブジェ

素材:樹脂
サイズ:高さ=20.5cm,幅=9.5cm,奥行=12.0cm

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これはギリシア神話に登場する女性の怪物、メデューサのオブジェだ。
なんともリアルで強烈なオブジェだ。
だが美しくもある。

メデューサとは、蛇の髪の毛を持ち、睨まれると石になるという瞳を備え、肌は青銅のウロコで覆われ、口からはイノシシのような牙が突き出し、背中には大きな黄金の翼が生えている怪物だと言われている。

映画『タイタンの戦い』では、そんな恐ろしいメデューサがリアルに描かれている。


一方で髪が蛇である以外は、美しい女性の姿であるとする説もある。
このオブジェは、この説を立体で再現したものらしい。

苦悩にもだえる表情から、何かを訴えたそうである。

もともとメデューサは、ケートー(Keto)とポルキュス(Phorkys)の間に生まれた美女三姉妹の一人。
ギリシア神話では、二人の姉ステンノ(Sthenno)とエウリュアレ(Euryele)とともにゴーゴン(Gorgon)三姉妹として有名だ。

かつてはとても美しいことで知られた三姉妹だったようだ。

この美女三姉妹に何が起こったのか?
色々な説があるが、共通点は美しさへの嫉妬が呪いとなり、怪物の姿に変えられたということらしい。

特にメデューサは、髪が美しいことで知られていた。
「自分の髪はアテナの髪より美しい」と自慢したことにより、美の女神アテナの怒りを買ったようだ。

だから髪の毛が醜いヘビに変えられたということらしい。

このオブジェでもヘビにされた髪の毛が細かく再現されている。
絡みつくヘビの髪にもだえる苦悩の表情は、こうした背景から生まれたものだ。

しかしギリシャ神話というのは、支離滅裂な物語だ。
推測するに、長い間の史実や伝承、様々なものが、かなり綯い交ぜになっていると思われる。
時間的前後関係も千年単位で混同されている可能性もある。

その意味で、メデューサの物語もそのまま受け取るわけにはいかない。
それでも、”美しさ”(特に女性)が、そのまま幸福の条件ではないというのは、古代も現代も変わらないということは言えるだろう。

逆にギリシャ神話では”美しさ”は、災いのもとであるとでも言いたげだ。

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このオブジェは本当によく出来ている。

手彫りだろうか?
鋳造で型抜きをしたようには見えない。
大きさは高さ20cm強で、卓上に置くには丁度良いサイズだ。


女性の裸身の美しさと、怪物にされた醜さがうまく共存している。
その間で苦悩にもがく表情が哀れを誘う。

女性は男性より、美醜を強く内包している存在なのかもしれない。


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2011年10月24日 (月)

【基】:ヴェネツィアの仮面3

購入:イタリア ヴェネツィア

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この仮面、私が持っているヴェネツィアの仮面の中で最も気に入っているものの一つだ。

フルフェイスよりスッキリしていて動きを感じるデザインだ。


ヴェネツィアの仮面は、中世カーニバル(謝肉祭)のときに、貴族たちが身分を隠して庶民とともに遊興にふけるためのものだった。

俗っぽい言い方をすると、ナンパの小道具のようなものだ。

しかし、単なる小道具ではなく、きっとそのセンスの良さを競ったことだろう。
イタリア人の美的センスは飛び切りだ。

それはもちろん今でも健在だ。

↓ヴェネツィアの仮面のお店はこんな感じ。
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お店全体が金色に輝いている。

このデザインセンスは凄い!


大きな仮面が欲しいのだが、壊さずに持って帰ってくる自身がない。
またイタリアは郵便事情もあまりよくないので送るのも憚られる。
つまり荷物がよくなくなる。

こんな仮面たちで自分の部屋の壁を埋め尽くしてみたいものだ。


そういえば、今東京でヴェネツィア展が開催されている。
→ 「世界遺産 ヴェネツィア展 ~魅惑の芸術-千年の都~」

12月までだが、そろそろ行ってみようかと思う。


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