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2012年4月 3日 (火)

【基】:アンリ・ルソー 蛇使いの女

蛇使いの女 (La Charmeuse de serpents)
1907年
169×189cm
油彩・画布
オルセー美術館(パリ)

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画家とは、変わった人種だというのは衆目の一致するところだろう。
そのなかでもアンリ・ルソーは、飛び切り変わった画家だ。

幼少時から愚鈍で、母にも愛された形跡は無い。
貧しいパリの下町で育ち、父は事業に失敗し、一家はルソーの生家を追われている。

愚鈍さゆえ、大人になっても様々な事件に巻き込まれ、逮捕され、裁判沙汰になったりしている。

若い頃から画家になりたかったが、生活のため、22年間も税関の官吏として勤めた。
絵画を本格的に描き始めたのは、40歳を過ぎてからだとされている。

しかしその作品は、世間からは全く認められず、嘲笑を受け、酷評を浴び続けた。

一方で、ゴーギャン,ピカソ,ブラック,ローランサン,ユトリロといった、後世に名が残る画家たちには認められ、親交も厚かった。


素朴で天真爛漫、怒ることを知らないお人好し。
そんなルソーには、一部発言の不一致、”嘘”が見受けられる。

好んで描いた”熱帯風景”は、そのもととなるメキシコ遠征が事実かどうかあいまいだ。
「行ったことがある」と言ってみたり、「行ったことがない」と言ってみたり。

しかし、ルソー自身は自分でも願望と現実の区別が付かなくなっていたようだ。


画風は、まったくの独自、独創。

遠近法を完全に無視した子供のような構図。

また”樹木の画家”と言われるほど、何故か木を描くことに執着した。
ルソーの作品に樹木が描かれていない絵を探すのは難しい。
彼の絵にあって、樹木は一種の主役だ。

そして晩年の成熟期は、変わった”熱帯風景”を描き続けた。

それは「異国風景」と言われるシリーズで、『飢えたライオン』から『夢』までの30点あまり存在する。

私が所有するレプリカ、『蛇使いの女』も、そのシリーズの一つだ。

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この『蛇使いの女』には、一つ逸話がある。

ルソーは描いた絵を、どんなに評価が低かろうと展覧会に出品し続けた。
そして、どの展覧会でもルソーの絵は、決まって大衆の冷笑を誘った。

しかし、『蛇使いの女』がサロン・ドートンヌに出品されると、その笑いがぴたりと止んだ言われている。


それもそのはず、この絵には、おどけた子供っぽさは微塵も無い。
それどころか、恐ろしいまでの緊張感が漂っている。

確かに、この絵のピンと張り詰めた空気感の前で、高笑いできる者はいないだろう。

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実はこの絵、私は小学校の時に授業で模写したことがある。

確か、自分で好きな名画を選んで模写するように指導されたと記憶している。
私は、まだルソーという名前も知らぬままに、この『蛇使いの女』を選んだ。

出来はあまりよくなかったが、そのときに細部まで仔細に観察したことが、今でも深く印象に残っている。

それ以来、ルソーの虜になったのかもしれない。
大人になってから、どうしてもこの絵をそばに置きたくなり、レプリカを買った。

何年経っても、神秘的で緊張感のあるこの絵が好きだ。


絵とは、自分の内面を写す鏡なのかもしれない。

『蛇使いの女』には、どんな内面が写りつづけてきたのだろう。


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