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2012年1月23日 (月)

☆【基】:ボシュロム レイバン ウェイファーラー(Wayfarer) サングラス

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ボシュロム社製(MADE IN USA)
フレーム:エボニー
レンズ:
 オリジナル:G-15(ダークグレイ)
 変更:グレイ(可視光線透過率50%)
サイズ50mm

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アビエイターが機能性モデルの代表だとすると、このウェイファーラーはファッション性モデルの代表だ。

ウェイファーラーが発表されたのは、アビエイターに遅れること16年、1953年のことだ。
それまで、機能性一辺倒だったサングラスの歴史に大きな転換点を与えたのが、このウェイファーラーだ。


このサングラスの高いデザイン性に目をつけたのは、映画俳優、ミュージシャン、アスリートたちだった。
ファッション文化をリードする彼らが、こぞってサングラスを掛けはじめたのだ。
ボブ・ディランがレコーディング時にまで外さなかったという逸話もある。

こうした流れが、ただの道具がファッション・アイテムへと変貌し、一つの文化を形成するまでに至る。

それまでは、サングラスに対する印象は極めて限られたものだった。
それを必要とする専門職か盲人の使うものだったのだ。

なぜウェイファーラーがその転換点を演じたのかは興味深いところだ。

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それはウェイファーラーの特徴を見てみるとわかってくる。

 ・ウェリントン型
 ・テンプルとフレームの鋭角な傾斜角を持った鋭いデザイン
 ・極太のプラスチックフレーム
 ・丈夫な構造
 ・快適なフィット感

アビエイターの丸い印象に比べ、全体にかなり尖った印象を与える。
デザインを見るかぎり、強いインパクトを与えることを意図して作られた感がる。


素材も特徴的だ。
アビエイターのメタルの細いフレームに比べ、プラスチックを採用しフレームが太くなった。
これにより存在感も強くなっている。

フィット感が増したことは、ロックなどの激しい音楽の流行やスポーツにもうまく適応した。

この極めて強い印象のサングラスは、個人主義の台頭の中で強いアイデンティティを求める文化とうまく波長が合ったのだろうと推測される。


”ウェイファーラー”とは、”旅をする人”,”あちこちに歩く歩行者”,”旅人”といった意味だ。
専門職人だけでなく、誰もがこのサングラスをしてあちこち旅をするというコンセプトが感じられる。

+++

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私が最初に買ったレイバンもウェイファーラーだったと記憶している。
黒フレームの普通のウェイファーラーだ。

しかし私は、長年ウェイファーラーを使いながら、どこか違和感を感じ続けてきた。
なぜか自分には似合わないと思い続けてきた。

特に黒フレームのウェイファーラーは、徐々に出番が減っていった。
最初に買ったものは、紛失してしまっている。


今考えると、太い黒フレームに濃色のG-15レンズ、それに独特の傾斜した鋭い形。
この3つの要素が揃うと、印象として強すぎたのだと思う。

日本ではまるで泥棒か犯罪者のような印象さえ感じてしまう。
子供に泥棒の絵を描かせると、このサングラスを掛けさせるだろう。


そこで後年、フレーム,レンズ,形状の3つの要素うち、どれかを少し印象のやわらかいものにすることを思いついた。

フレーム:黒ではなく、ブラウンなどやわらかい色を選ぶ。
レンズ:レンズの色を薄くする。
形状:ニューウェイファーラーなどの少しやわらかい形を選ぶ。

これによって、ウェイファーラーが一気に違和感なく使えるようになった。

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このウェイファーラーは、ビンテージ物で80年代ボシュロム社製(米国製)だ。

フレームが黒なので、レンズを交換した。
薄めの色に変更することにより、全体の印象をやわらげたのだ。

このレンズは可視光線透過率50%に設定してある。
オリジナルレンズ(G-15)が、可視光線透過率15%なので、かなり印象が違ってくる。

他人から、掛けている人の眼が見えるので、かなりやわらかい印象が得られる。
ちょうどメガネとの中間的な使い方ができるし、冬でも違和感が無い。

それでも、紫外線はほぼ100%カットしてくれるので、サングラスの機能としては万全だ。


残念なのは、ガラスではなくプラスチックレンズだということだ。
オリジナルはガラスレンズなので、味わい深い。


↓外したオリジナルG-15レンズ
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↓”砂打ち”と呼ばれるレンズの刻印
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30年近く昔のビンテージフレームは、つくりは決して精緻ではないし、頑丈でもない。
それでも現行品には無い独特の味わいを持っている。

今は、新しいレンズとうまく共存してくれている。

↓テンプルの飾金は、シンプルな鋲だ。

現行のようなレイバンマークではない。
テンプルのレイバンマークは、90年代以降に採用されたものだ。

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↓ビンテージフレームは、シャープな現行品に比べて、全体的に温かみがある。
それでもこの当時から、前面の鋭い傾斜がこのサングラスを特徴付けている。

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↓モノトーンの持ちモノとの相性も良い。

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最近はレイバンのビンテージが高騰気味だ。

本当に良いモノは、世紀を超えて価値が認められる。
ただし少しバブリーな高騰はいただけない。


kk-vuitton

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