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2011年12月 5日 (月)

【基】:長谷川和幸 『廃墟』 陶芸作品

彫塑家,彫刻家,金属工芸家の長谷川和幸(1929~2004)による陶芸作品
18.0×18.5×30.0cm

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これは彫刻家の長谷川和幸氏による陶芸作品だ。

正式な作品名は不明だが、私が購入したときは”廃墟”と呼ばれていた。

力強い造形で建物を表現している。
建物は人工物だが、長谷川氏の手にかかると何か生き物のような生命が与えられる。

それでいて中に住む人のエネルギーは感じられない。
まさに廃墟だ。

もし窓から光が漏れていたとしても、中に人が住んでいると思えないほど空虚感がある。

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”廃墟”が意味するものは何か?
それはかつて生活があったが、現在は失われたことを意味する。

そこにはぽっかりと口を開けた黒い穴があるような、深い空白感と喪失感がある。

しかし一方で厳然として建物は存在する。
しかも圧倒的な存在感で息づいている。

この矛盾が小さな立体物の中に大胆に表現されている。

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どの角度から見ても違った建物に見える。

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長谷川氏は2004年に永眠されている。
活動を含め、あまり情報が表に出ていない作家だ。

おおまかには以下の通り。
・1929年(昭和4年)岐阜県土岐市に生まれる。
・1948年(昭和23年)から1960年(昭和35年)まで朝倉彫塑塾に学んだ後、イタリアやスペインへ遊学。
・日展入選14回、日本彫塑会展受賞3回、日本彫塑会会員。
・神奈川県葉山町で創作に励み、2004年(平成16年)永眠。

日本の現代彫刻の先駆者の一人であり、多数の現代彫刻を制作した。
主に日展で活躍した一方、孤高の人であったとも伝えられる。

これまでどれくらい正当に評価されてきたかは不明だ。
しかしこの作品を見るかぎり、かなりの実力を感じる。


この作品そうとう重いのだが、色々なところに飾っては、よく向きを変えて楽しんでいる。
景色ががらりと変わった印象が得られる。

見ていると、複雑な形をした漆黒の窓に吸い込まれそうな感覚に襲われる。
またそそり立つ建物が、無限に高く伸びていこうとしているようにも感じられる。

この不思議な意空間感覚の中に自分を置くのが楽しい。

今となっては、長谷川氏がこの作品にどんな思いを込めたかは不明だ。
だが現存する”廃墟”が語る生と死の狭間の不思議な空間は、いつも私を楽しませてくれる。


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