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2011年1月11日 (火)

【記】:パティーナとは?

物は作られた瞬間から崩壊がはじまる。
そして、いずれはバラバラとなり雲散霧消する。

これは熱力学第二法則であり、エントロピー増大の法則である。
全宇宙を貫く法則だ。

2600年前、釈迦は変転し過ぎ去っていくものに心を捕らわれてはならないと教えた。
変化する世界の中で、変化しないものは何かを見極めることが悟りであると。
箴言である。


時間の経過に伴って、エントロピー増大の法則に逆らうものはあるのか?
私は人間の精神活動であると思う。

モノは時間の流れの中で、壊れ、崩れ、消え去っていくものである。
一方でモノは人間活動を支え、人間の精神を向上させる手段でもあると思う。

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ラテン語に"パティーナ(patina)"という言葉がある。
”時を経て刻まれた風合い”といった意味だ。
日本の骨董や古美術の世界で言われる「古艶」(こえん)に近い概念かもしれない。

また日本語には、「手沢」(しゅたく)言葉がある。
”長く使っている間に、手のあぶらがついて自然に出たつや。転じて、故人が身近において愛用したもの。”
といった意味だ。

つまり、いずれも時間がたってモノの価値が上がったということだ。
これはエントロピー増大の法則に反する。

モノそのものは崩壊に向かっているにもかかわらず、モノの価値を高めたものは何か?
それは人間の活動であり、精神活動である。
人間がそのモノの価値を高く認めたのだ。

新品のモノは半完成品だという人もいる。
モノは人が使い込んではじめて完成すると。
人間が使い込んで価値を付加して、はじめて”モノ”になるということだ。


ヴィトンのヌメ革トランク
使い込んで変色した金具と飴色に変色したヌメ革が美しい。
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限りなくエントロピーが増大する物質の世界の中で、物質を土台として精神は限りない向上を目指す。
この二律背反の世界が宇宙の本質であり、生命の本質かもしれない。

”モノ”はその媒介物である。

kk-vuitton

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